先に結論から。
オーストラリアの最低時給は、2026年7月から$26.44(約2,990円)です。
これは世界でもトップクラスの数字です。しかも後で説明しますが、土日や祝日はここからさらに上がります。「カフェで時給$60(約6,800円)」という話、聞いたことありませんか?あれは都市伝説ではなくて、仕組みを知れば普通に起こることです。
※円換算は1豪ドル=約113円(2026年7月24日時点)で計算しています。レートで変動します。
今の最低賃金はいくら?

最低賃金は$26.44
オーストラリアの最低賃金は国で統一されていて、毎年7月1日に改定されます。2026年7月からは時給$26.44(約2,990円)、週給$1,004.90(約11万4,000円/週38時間)です。
そしてここがオーストラリアの特徴なのですが、カジュアル(casual)で働く場合は、ここに25%が上乗せされます。
カジュアルというのは、有給休暇や病気休暇がない代わりに時給が25%高く設定されている雇用形態で、留学生やワーホリの多くはこのカジュアルで働きます。つまり、カジュアルで働く場合の時給の目安が$33.05(約3,730円)です。正確な最低額は業種のアワードと役職で決まり、21歳未満は年齢に応じて割合が下がる場合があります。
どんどん上がる時給
2021年7月:$20.33
2022年7月:$21.38
2023年7月:$23.23
2024年7月:$24.10
2025年7月:$24.95
2026年7月:$26.44
5年で3割アップ。物価も上がっていますが、最低賃金が毎年見直されて物価を追いかける仕組みになっているのがオーストラリアです。
「カフェで時給$60」のカラクリ

SNSでたまに流れてくる「オーストラリアのカフェ、週末は時給$60」という話。
オーストラリアには業種ごとに「アワード」という法定の賃金表があって、土日や祝日、夜間に働くと時給が割増になります。ホスピタリティ業界(カフェ・レストラン・ホテル)の場合、ざっくりこうなります。
| 働く日 | 割増率目安 | 時給目安 / Level 1 |
|---|---|---|
| 平日(カジュアル) | 125% | $33.05(約3,730円) |
| 土曜(カジュアル) | 150% | $39.66(約4,480円) |
| 日曜(カジュアル) | 175% | $46.27(約5,230円) |
| 祝日(カジュアル) | 250% | $66.10(約7,470円) |
※表はHospitality Award・成人カジュアルLevel 1の2026年レートの例です。カフェやレストラン単体のお店はRestaurant Industry Awardなど別のアワードになることがあり、金額は少し変わります。自分の正確な時給はFair Work公式の計算ツール(calculate.fairwork.gov.au)で確認できます。
つまり「時給$60超え」の正体は、主に祝日勤務です。土日も$40〜46(約4,500〜5,200円)なので、週末と祝日にシフトを入れる人ほど稼げる構造になっています。
日本だと祝日に働いても時給は同じですよね。オーストラリアでは「みんなが休む日に働く人には、その分多く払う」という考え方が法律で決まっています。
月給シミュレーション

パートタイムの場合(学生ビザ)
学生ビザは2週間で48時間まで働けます。週24時間で計算します。
フルタイムの場合(ワーホリ)
さらにオーストラリアでは、雇用主がお給料とは別に12%を年金(スーパーアニュエーション)として積み立てる義務があります。これは帰国時に手続きをすれば一部払い戻しを受けられます。※金額はすべて税引き前です。
カナダとどっちが稼げる?
額面の時給はオーストラリアの圧勝です。ただ、カナダにはチップ文化があります。
オーストラリアにはチップの習慣がほぼないので、上の数字がそのまま収入です。一方カナダのBC州は最低時給$18.25(約2,080円)にお客さんからのチップ(合計金額の10〜20%)が乗るので、レストランのサーバーなど職種によっては差が縮まります。
チップに左右されず安定して高い、がオーストラリア。職種を選べばチップで化ける、がカナダ。という違いです。
カナダの時給についてはこちらの記事にまとめています。

よくある質問

学生ビザでは何時間働けますか?
学期中は2週間で48時間までです。スクールホリデー中は制限がありません。
カジュアルとは何ですか?
有給休暇などがない代わりに時給が25%高い雇用形態です。留学生・ワーホリの多くはカジュアルで働きます。
チップはありますか?
オーストラリアにはチップの習慣がほぼありません。その分、時給そのものが高く設定されています。
最低賃金より安い求人を見かけたのですが。
法定最低額を下回る求人は違法です。日系の求人で稀に見かけますが、応募しないでください。おかしいと思ったらFair Work(労働局)に相談できます。
最後に

オーストラリアの時給は世界トップクラスで、週末・祝日の割増まで含めると、留学しながら生活費をしっかりまかなえる水準です。
ただし、この数字が意味を持つのは「働けるビザ」で入国した場合だけです。学生ビザ、ワーホリ、そして駐在帯同のビザなど、種類によって働ける条件が違います。


