駐在についてきた数年を、「ブランク」で終わらせたくない人へ

留学準備更新 約5分で読めます
AK-Media 編集部

最近、今までと少し違う相談が増えています。

「夫の駐在についてきて、オーストラリアに住んでいます」 「カナダ駐在に帯同中です。時間はあるのに、何をしていいか分からなくて」

話を聞いていると、留学の相談というより、「この数年をどう過ごすか」という相談に近いことが多いです。今日はその話を書きます。

AK
シドニー在住のAkaneです(最近までCrows Nestに住んでいて、駐在者が多いなぁと感じました)。カナダ・オーストラリアの留学サポートをしています。

「向こうで何してたの?」に答えられない

面談でよく聞く言葉を、そのまま書きます。

「一時帰国で友達に会うと、仕事の話についていけない」 「履歴書の空白が、毎月伸びていく感じがする」 「恵まれてるのは分かってるんです。だから誰にも言えなくて」

駐在についてきた側には、キャリアの話をする場所がほとんどありません。旦那さんの会社は関係ないし、日本の転職サイトは海外在住だと動きにくいし、現地の友達には愚痴りにくい。

それで、時間だけが過ぎていく。

でも、この期間を「ブランク」と呼ぶかどうかは、実は自分で決められます。必要なのは、選択肢を知ることだけです。

帯同期間にできることは多い

あまり知られていないだけで、方法はいくつもあります。よく提案しているものを紹介します。

キャリアアップしたい方:専門課程+就労経験

カナダ・バンクーバーやオーストラリアの各都市で、専門分野を学び、有給で就労経験まで積むプログラム。「専業主婦のブランク」と書くはずだった期間を、「海外での専門資格+就労経験」に書き換える使い方です。

日本で看護師をしていた方:アシスタントナース

日本の看護師資格は、オーストラリアで活かせます。英語コースとCertificate III(介護・医療系の公的資格)がセットになった17週間のプログラムがあって、修了後はアシスタントナースとして現地の医療現場で有給で働けます。

入学は英語のオンラインテストから。IELTSのような公式スコアは要りません。

17週間という長さは、帯同期間が残り1年の人でも間に合う設計です。帰国後の職務経歴書に「駐在中、オーストラリアの医療現場で就労」と書けるようになります。

子育て経験を資格に変えたい方:保育

同じく英語コースとCertificate III(幼児教育)がセットの17週間。1年の長期でしっかり学習できるプランもあります。子育ての経験がそのまま強みになる分野で、オーストラリアは保育人材の需要がとても高い。修了後に現地の保育現場で働く道があります。

英語初心者の方:学校オフィスで実務

まだ英語力に自信がない方で、でも飲食関係ではなくオフィスでの就労経験を積みたい、という方には「学校オフィスのインターンシップ」があります。まずは語学学校で英語力をブラッシュアップして、学校修了前にオフィスのインターンができるプログラムです。数は少ないですが、有給のポジションもあります。

AK
上記以外にも、その人の経験やスキルに合わせた、ユニークな滞在方法がたくさんあります。

実例:残り期間からの逆算

面談では、残りの駐在期間から逆算してプランを組みます。実際によくある3パターン。

  1. 残り1年・シドニー在住・日本の看護師資格あり今月相談 → 来月オンライン英語テスト → 17週間のコース → 残り約半年をアシスタントナースとして有給で勤務 → 「海外の医療現場で働いた看護師」として帰国。
  2. 残り2〜3年・バンクーバー在住・働けるビザあり1年目にカレッジで専門資格 → 2年目に現地企業で就労経験 → 帰国時には資格と職歴が両方揃う。
  3. 残り期間未定・ブリスベン在住・目的がまだ決まっていないまず英語コースで生活を立て直しながら方向を決める → 興味が固まったら資格コースへ。「何かしなきゃ」の焦りを、順番に変えるパターン。

英語とお金の話も、正直に

英語に自信がなくても始められます。上で書いたとおり、英語が初心者でも入れるコースや、英語コースから資格課程にそのまま上がれる仕組みまであり、「英語ができないから無理」ではなく「英語ができないところから始められる」が正しい理解です。

費用はプログラムによりますが、有給で働くプログラムなら費用の一部は現地で回収できます。世帯の駐在手当に手をつけずに自分の収入を作れるようになった、という人も多いです。

よくある質問

駐在帯同のビザでも学校に通えますか?

多くの帯同ビザで就学は認められていますが、就労の条件も含めてビザの種類によって違います。今のビザで何ができるかの確認から始めるのが安全です。相談時に一緒に確認します。

英語力はどのくらい必要ですか?

初心者でもできる方法が複数あります。また、IELTS等の公式スコアは不要です。アシスタントナースと保育のコースは無料のオンラインテストから始められます。

子どもがいても大丈夫ですか?

はい、お子さんの学校や保育の時間に合わせて通学プランを組めます。

駐在期間が急に短くなったら?

赴任の都合で帰国が早まるケースは織り込み済みです。期間の短いコースの選び方や途中終了時の扱いも、最初の相談で説明します。

リサーチは早めが正解

面談で一番よく言われるのは「もっと早く知りたかった」です。

残りの駐在期間から逆算すると、動けるタイミングは思っているより短い。でも、残り1年からでも間に合う方法はあります。

まず「今の自分のビザと残り期間で何ができるか」だけ、整理してみませんか。それだけでも、帰国後の景色が変わります。

次に読む