ワーキングホリデーや留学を検討している皆さん、カナダの学生+インターンシップの留学制度「Co-op」について、ご存知でしょうか。
学校で専門分野を学び、就労期間中にはフルタイムで働くこともできる制度なので、必ず知っておきたい選択肢です。

こんにちは!この記事の執筆者、カナダ政府公認移民コンサルタントの唐木美和です。
本日は、Co-op(コーププログラム)について、詳しくみていきます。
Co-opプログラムとは?
就労許可付きの学生ビザ
カナダの私立・公立学校のプログラムの一部で、就労体験の付いたプログラムのこと。Co-op付きのプログラムを選ぶと、座学に加え現地企業で有給の就労体験ができます。
座学で学んだことを実就労経験として活かせるので、日本人にも人気のプログラムです。
注意あくまでも、学生ビザに付随してくる就労ビザがCo-opとなりますので、Co-opビザだけの申請は出来ません。
※Co-opの正式名は「Cooperative Placement」です。
Co-opプログラムの特徴とは?
全ての学校にあるわけではない
政府認定校のみ
バンクーバーにはたくさんの私立・公立カレッジ・大学がありますが、その中でもカナダ政府に認可された学校のみ、Co-opプログラムを提供することが可能です。
プログラムに年齢制限はない
年齢制限なし
ワーキングホリデーと違い、Co-opプログラムには年齢制限はありません。
すでにワーホリビザを使ってしまった方や、ワーホリの対象から外れてしまっている方でもプログラムに必要な条件(英語力など)を満たせば参加することができます。
プログラムの入学条件
ある程度の英語が必要
Co-opは現地企業で就労するということもあり、入学にはある程度の英語力が必要になります。
私立カレッジの場合、入学に必要な英語力がやや低く設定されている場合もあります。
どんなコースがある?
バンクーバーには様々なCo-opプログラムがあります。以下は一例です。
- 国際ビジネスコース
- ホスピタリティコース
- 国際カスタマーサービス
- 国際貿易コース
- 医療アシスタントコース
- 会計コース
- メイクアップコース
- 特殊メイクアップコース
- スパコース
- 幼児教育コース
- デジタルマーケティングコース
- 演技コース
- 映像コース
- UI・UXコース※
- 英語教授法(Co-opなし、無給実習)
- フライトアテンダントコース(Co-opなし、無給実習)
※技術系Co-opプログラムは初心者の場合、Co-op就労が難しい場合があるので注意してください。
Co-opプログラムの就労期間
Co-opで働ける期間は?
プログラムによりますが、は最大で座学と同じ期間就労ができます。
例えば、
座学が1年の場合 = 就労期間は1年まで可能
学校によっては、4ターム座学のあと、最終タームをCo-opとしている場合もあります。
どれくらいの収入になる?
通常の学生ビザでは、週に20時間までの労働が認められていますが、Co-opの場合、就労期間中は40時間まで就労できるようになります。
例えば、時給が$15だとすると…
日本円で約20万円ほど稼げるようになるんですね!留学生にとっては大きな収入源です。
※ちなみにバンクーバーがあるBritish Columbia州では、Co-opは有給と決められています。
どのような会社に就職できる?
これは学校によって様々ですが、基本的には自分で働きたい企業で働くことができます。
基本的には授業の一部という位置付けですので、自分が受講しているプログラムに関連した職業である必要があります。
プログラムと、よくある関連職業例
受講プログラム | 就業先の企業・ポジション |
国際ビジネスコース | 一般企業での事務職 など |
ホスピタリティコース | レストランのサーバー・ホテルスタッフ など |
医療アシスタントコース | クリニック受付助手 など |
メイクアップコース | 百貨店化粧コーナーの販売員 など |
特殊メイクアップコース | テレビ・映画撮影の特殊メイクアップスタッフ など |
国際貿易コース | 貿易会社スタッフ など |
デジタルマーケティングコース | 企業のデジタルマーケター など |
UI・UXコース※ | ウェブデザイナー・プログラマー など |
会計コース | 企業の会計アシスタント など |
スパコース | スパマッサージスタッフ など |
幼児教育コース | ナニー・デイケアセンターでのチャイルドケア など |
演技コース | テレビ・映画撮影のエキストラスタッフ など |
映像コース | 映画製作サポートスタッフ、テレビコマーシャル撮影アシスタント など |
※技術系Co-opプログラムは初心者の場合、Co-op就労が難しい場合があるので注意してください。
就職先はどうやって見つける?
これも学校によって変わってきます。
面接の企業を複数アレンジしてくれる学校があれば、いくつかの提携企業を持っている学校もあります。
もちろん、自分で探さなければならない場合もありますが、学校側も授業の一部として困ったことがあればしっかりサポートしてくれます。
Co-op付きのプログラムを選ぶ際は、学校がどのような仕組みでアレンジしてくれるのか事前に確認しましょう。
そのまま長期就職は可能?
Q. Co-opで働いた企業で、そのまま長期就職することは可能ですか?



可能性は十分にあります。
カナダは日本のように、卒業生が一斉に就職活動を行うということはありません。コネクションを作っておくとそれが就職に繋がる、ということは多々あります。
Co-op中のパフォーマンスを評価してもらえれば、そのまま採用してくれる企業もあります。
カレッジ卒業後にカナダで長く就労を考えている方は、現地企業とコネクションを作るとても良い機会になります。
永住権申請に利用できる?
Co-opプログラムでの就労期間は、あくまで学校のプログラムの一環です。つまり、通常永住権申請(エクスプレスエントリー)の就労経験にはカウントされません。
またBCPNPなど、州ノミネーションを利用する場合は、Co-opの就労が加算されるプログラムもあります。
一番多いパターンは、Co-op期間中に就労した企業がスポンサーになって、LMIA(就労ビザ)をサポートしてくれる、というもの。
Co-opを行うことで、将来の永住権申請時に有利になる可能性は十分にありますね!


Co-opプログラムが受けられる学校
私立・公立問わず、カナダ国内多くのカレッジでCo-opプログラムが提供されています。
バンクーバーの私立カレッジ
- SELC Career College
- VGC International College
- ILAC International College
- International House Career College
- Vancouver International College
- Canadian College
- Arbutus College など
語学学校に併設されている、私立のカレッジでも提供している学校が多くあります。一般的に私立カレッジのほうが入学基準が低めに設定されているため、入学が比較的可能です。
バンクーバーの公立カレッジ
- BCIT
- Langara College
- Vancouver Community College など
Co-opビザの申請料
学生ビザに付随してくる就労ビザがCo-opとなりますので、
Co-opには就労ビザ申請料としての追加料金はかかりません。※2022年現在の料金
注意学校によっては、Co-op就職先斡旋料(Co-op Placement Fee)がかかる場合があるので事前に確認しましょう。
ワーホリとの違いは?
よくある疑問の「ワーホリとCo-opの違い」についても参考にして下さい!


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